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SRE NEXT 2026 参加レポート

2026年7月10日(金)・11日(土)にTOC有明で開催された SRE NEXT 2026 にSREチームから2名とCTOとで参加してきました。

そして今年はスマートバンクはロゴスポンサーをさせていただきました!

本記事では、参加したメンバーそれぞれが印象に残ったセッションのレポートをリレー形式で紹介したいと思います。

@maaaato のレポート

スマートバンクでSRE・EMをしております。 @maaaato です。今回はDay1はオンラインで参加し、Day2は現地参加していました。

EMというポジションということもあり、SREの活動を社内に「翻訳」する必要性があると最近は感じていました。そのような背景もあり、この記事では「翻訳」というワードが印象に残ったセッションをご紹介したいと思います。

依頼文化をやめる日ーーEM視点で語るPlatformEngineeringとInclusiveSRE

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株式会社ログラス
発表者:勝丸 真さん

マルチプロダクト戦略に向けてボトルネックになっていたSREリソースを解消するための道筋についてのお話でした。新しいプロダクトの開発を進める→SREのリソースが必要→リソースが足りない→待ちが発生するという流れはあるあるだなと頷きながら話を聞いていました。

EKSを採用し、各プロダクトを集約するという構成となったのですが、個人的に興味深かったのは、技術以外の部分だという点でした。その中で「妥当性の説明」「時間の捻出」「仲間づくり」の3つが挙げられていました。「妥当性の説明」においては新しく入社したメンバーからEKSの案が出た際には既存システムへの理解をしっかり積んだ上で現場レイヤーに提案を理解してもらう必要があると判断し、「技術の目的化」「巻き込み力」への懸念からEMの立場で一度提案を断っています。

そして「誰のための妥当性」を考え、Mgrとして各レイヤーに「翻訳」することが大切という言葉が印象に残ったセッションでした。

CSに"SLO"は要らない、経営層に"99.9%"は伝わらない - SREを全社に"翻訳"する3原則

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株式会社サイバーセキュリティクラウド
発表者:川崎 雄太さん

SREの数値目標は、果たしてエンジニアの外に届いているのか?そんな問いから始まるセッションでした。経営層に運用改善によりSLOが99%でしたと伝えても「ほぼ100%だから大丈夫だよね」と改善活動が評価されない、といったうまく伝わらない時にできる工夫についての内容でした。

紹介されたアプローチは、エラーバジェットを経営層の言葉に「翻訳」することでした。具体的には、障害による売上影響の累計や信頼性投資のROIといった形に落とし込んだ信頼性レポートを設計するという実践です。このアプローチの結果として経営層の反応が変わり、これまでは報告を受け取るだけだったのが信頼性は大丈夫?と確認がされるようになり、信頼性が経営課題として認識されるようになったと紹介されていました。

経営層だけではなく非エンジニア(場合によってはエンジニア)にも翻訳し、全員がSREの専門用語を理解する必要はなく、役割に応じた理解で"ちょうどいい関わり"ができる状態こそがInclusive SREなんだと理解することができたセッションでした。

@capytan のレポート

品川区西五反田からやってまいりました。@capytan です。 maaaato がEMを務めるSRE部の一員としてSRE NEXTに遊びに来ました。あらかじめテーマを決めず、面白い発表との偶然の出会いを楽しみに参加しました。1つだけ感想を書いておこうと思います。

基調講演: Reliability is a Question

発表者: David Blank-Edelman さん

(英語堪能ではないため、一部誤って理解しているかもしれません。ご承知おきください)

「問いの立て方」にフォーカスした基調講演で、 ”信頼性とは、私たちが立てる「問い」のことである” として結んでおりました。SREが行うような信頼性にフォーカスした課題解決に限らず、センスの良い課題を持ってきたり、発見したりすることは良い仕事をする上で非常に大事です。私はこの講演を通じて問いの立て方について改めて考え直すきっかけが得られました。思わず問いの立て方に関する本をいくつか注文して読み始めちゃいました。

いま、この文章を書いていて思うのですが「問いの立て方」というのは非常にInclusiveなテーマだったのかもしれないと思っています。David さん自身、序盤で包摂(inclusive)の一環として、人々が彼に投げかけてきた問いを取り上げると語っていました。正解を提示する講演ではなく問いを共有する講演だったからこそ、立場の違う参加者それぞれが自分なりの問いを持ち帰れたのではないでしょうか。「問いの立て方」というテーマも語り口も、まるごと Inclusive で一貫していました。

また、「講演のどこかで AI に触れることが義務づけられているという”税金”は払いますよ」と、おそらく昨今のテックカンファレンスあるあるを”AI tax”と自嘲気味に表現していたのも印象的でした。重要なテーマを扱いながらも、軽妙なジョークで会場との距離を縮める語り口がとても魅力的でした。

最後に、感想を書きながら自分の仕事でも一つ問いを立ててみました。はじめは「コンプライアンス対応って toil なのかな?」と考えたのですが、あまり筋の良くない問いかもしれません。「人やデプロイが増えるほど比例して膨らむのはどこか」ということをいま考えています。

一方で、すべてを削減対象と考える必要もないと思っています。弊社では PCI DSS のように、年に一度どうしても人手で払う固定費のような審査対応もあって、そこは無理に無くそうとしないのも一つの手だと思っています。これはキーノート中の表現を借りると It depends かもしれません。答えを持ち帰る講演ではなく、自分の仕事に持ち帰る問いを与えてくれる講演でした。この問いをしばらく自分の仕事の物差しとして使ってみようと思います。

@yuta のレポート

スマートバンクで CTO をしています @yutadayo です。今回は会社としてスポンサーもさせていただき、当日のイベントの雰囲気の把握やネットワーキングも兼ねて参加させていただきました。

ブースも非常に盛況で、Ask the Speaker のコーナーでも質問をたくさんする方がいたりと、SRE の熱量を感じることができて、非常に良いイベントでした。自分からも印象に残ったセッションをいくつかピックさせてもらえたらと思います。

SRE依存からの脱却 - 運用を開発チームへ移す、フルサイクル開発体制の実践

SREプラクティスをチームに浸透させるための軌跡についてのセッションでした。自分が特に良いなと思ったのは、組織としてSREの活動を定着させるために評価制度まで考慮して設計されていた所です。Tier1 ~ 4 といった形で運用に関する業務のレベル定義とそれに連動した形で、本番アカウントの権限も設定されている設計思想が非常に参考になりました。評価観点でみても運用という業務領域自体が評価されにくい側面はあると思っているので、そこを改善していく営みにも繋がるなと思っています。

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また、こういった制度の土台作りや、SREの活動に対して一定リソースを割いてもらうことへの合意形成を現場からCTOに直接話して、やることを決められている点にもSRE組織としての推進力を感じることができた素晴らしいセッションでした。

ソニー銀行におけるビジネスアジリティ向上のためのクラウドシフト戦略

個人的には最後のソニー銀行様の勘定系基盤をAWSに移行させた基調講演も興味深かったです。我々が提供しているワンバンクも、ユーザー様の残高を預かる基盤や、入出金機能といった銀行様と近いシステムを作っており、そこに融資領域のシステムが追加されるなど、システムは大きくなっていっています。今回の発表にあった複雑になっていたサービス郡を勘定系、周辺系と段階を踏みつつ、最終的には疎結合で分割されたシステムとしてクラウド化を進められていた例は、非常に参考になりました。

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また、FISCや金融関係の基準を満たすために、東京 - 大阪でのマルチリージョンでのサービス稼働の必要性など、銀行が業務を行う際に満たすべき基準、制約なども改めて Input できたのが良かったです。自社のサービスを拡大していく際の解像度を上げることができ、改めてそこも視野に入れながら進めないとなと感じています。

最後に

毎度数々の刺激になるセッションが多く、SREとしてのモチベーションがグッと上がる最高なカンファレンスだと実感しています。そして来年2027年7月9日、10日にSRE NEXT2027が開催されるのでこれから楽しみです!

SRE NEXT2026を開催、運営していただいたスタッフのみなさま、そして登壇、ブースを出展されたみなさま本当にお疲れ様でした!

最後にスマートバンクでは一緒にプロダクトを支えてくれるSREを絶賛募集中です!少しでも興味を持ってくれた方はお気軽にご連絡ください!よろしくおねがいします!

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