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B/43を運営する株式会社スマートバンクのメンバーによるブログです

B/43ジュニアカード リサーチ×デザイナー協業事例

こんにちは!スマートバンクでUXリサーチャーをしているHarokaです。

当社では今冬、親子で使えるB/43ジュニアカードのリリースを予定しています。 →(追記)12月14日にリリースしました🎉ぜひこちらから詳細をご確認ください!

カードはスカイブルーになりました!

B/43ジュニアカードは、親子が一番初めに手に取るカードになるかもしれません。

利便性と安心感を同時に感じてもらえるように、リサーチをベースにして、アプリの登録画面やカードの封入物など一つ一つにこだわって開発を進めています。

今回はその中でも、ジュニアカードをお届けする時に同梱する「ご利用開始準備チェックシート」のリサーチ事例をご紹介します。

「ご利用開始準備チェックシート」のリサーチ

カードと同梱してお届けする封入物、「ご利用開始準備チェックシート」。 制作はデザインパートナーとして日々関わってくださっているKRAFTS&Co.の倉光(@transitkix)さんです。

カードを手に取った親子がカードを使えるようにする手続きをスムーズに進められることと合わせて、親子がカードをきっかけにお金の使い方に目をむけ、お互いに話し合えることをイメージして設計しています。

事前インタビューを元に構成を検討したものの、実際にどのようなやりとりが成されるのか、情報として不十分ではないか...複数組の親子に対面で会って観察しました。

実は、倉光さんは専属のリサーチャーと一緒にプロジェクトを進めるのが初めてだったとのこと。やってみての気づきやリサーチャーとの協業について倉光さん(以下、倉光)と一緒に振り返ってみました🍵

親子のお金のやり取りなどお聞きしつつ見ていただきました

インタビューをやっての気づきや感じたことは?

倉光: 私自身、中学生のお子さまが周りにいなくて「中学生のお小遣い事情はこんな感じだろうな」という漠然とした印象で制作していた面もあったのですが、対面で親子にお会いすることでの気づきが多かったです。

インタビュー内容はもちろんですが、お子さまが普段Suicaをどういうお財布に入れてどういうふうに携帯しているかとか、今どういうのに熱中しているかとかを知れたのはよかったですね。インタビューを通じて、B/43ジュニアカードはインターネットのお買い物でも使えるという点はお子さまにとってもアピールポイントになりそうだ、などたくさんの気づきが生まれました。

インタビュー会場設営を試行錯誤していた時のひとコマ

デザインへの活かし方

「親子が全く同じ情報をそれぞれのスマホで見られる」表現はリサーチとデザインが意見交換しながら工夫

倉光:Harokaさんはインタビューの企画だけでなく、何を作るかの段階からユーザーさんへインタビューを繰り返してこられてましたよね。

コンテンツを練るところから一緒に考えていましたし、インタビューで「これ追加で聞いてほしいな」っていうのをHaroka さんがどんどん聞いていくので、聞きたいことがまるっと聞けた感もあります。

Haroka:設計の際に密にコミュニケーションをとっていたのが大きかったかもしれません!倉光さんが制作の際にどんな情報が必要そうかは常に意識しながら注意深く観察していましたね。

倉光:頭の中に「きっとこういう発言をしていたってことは、こんな課題があるんじゃないか」とか「ここまで聞かないとプロダクトが良くならないんじゃないか」を察知して動いている感があった気がします。

ご自身もインタビューされる中での違いや感じることは?

「クレジットカードを持たせる前の練習に」もインタビューからの気づき

倉光:これまで、エンジニア、デザイナー、PMなどその時々でリサーチを先導する役割を担う方がいて専任のリサーチャーがいる環境は初めてでした。

プロダクト開発の中で仮説を立て、それらを確かめて、プロトタイプを改善するインタビューをすることが多いんですけど、バイアスがかかった状態になってしまうことはありますよね。

例えば、質問内容が自分が作ろうとしているものに対してどう思うか、っていうのになってしまうなど。リサーチャーという役職だと、ユーザーに問いかける姿勢で、開発者ではなくてユーザーと開発者の間をうまく取り持つ中立性を感じましたね。

Haroka:中立性は、リサーチャーの役職そのものが発揮できる価値ですね。

今回は対象が紙媒体だったので、ユーザーの手元にB/43ジュニアカードが届いたときに、日常のどのような瞬間にお手に取っていただけるかを自分は意識していました。

開発していると、「ユーザーは上から下までちゃんと見るだろう」という思い込みでコミュニケーションをとってしまいやすいのですが、そうではない可能性があると認識した上で、話しかける時もユーザーがいかに自然な動きを出せるかを意識して質問設計などをしています。

ツイートでも言及いただいていた、組織にリサーチャーがいる良さは?

倉光:過去に数々のプロジェクトでリサーチを実施する中で、リサーチデータを組織の中でうまく活用できていないことに課題を感じていたんですね。全社でどう活用するか活路が見出せなかったんです。

スマートバンクでは、リサーチャーが責任を持って構築するだけではなくてnotionで広く誰もがアクセスできる状態が大きいかなと思っていて。

Haroka:リサーチデータは会社の資産なので、ただ残していくのではなくメンバーが活用しやすくするにはどうしたらいいか?を常に考えていますね。

倉光:harokaさんの中で積み重ねたものがあるので、「ここどういう表現にしたらいいか悩んでる」と話しかけたら「これまでインタビューで、『◯◯できていない』という風に課題感を自覚されているユーザーさんは複数人いたので、それが改善できることをうまく伝えてあげると良さそうですね」というのがすぐ出てきますし、このインタビュー見るといいよ、とおすすめもあるので、そこから動画を見直したりとか。

専属でリサーチ領域に責任を持っている方がいることでプロジェクトを滑らかに回す、開発側だけじゃなくて関わるメンバー全員が、ユーザーが使っている状況を理解した上でさらにいいものを作っていこうっていう雰囲気になっているのかなって感じます。

ジュニアカードを通じて親子がおこづかい管理の未来を見通せるように

Haroka:図書館のリファレンスサービスみたいですね。

倉光:そうそう、図書館の司書だったりとか生き字引みたいな感じだったりとか。

データベースが蓄積されていること、それがうまく回るようなところにリサーチャーが入って良い循環を作れているのですね。

インタビューを経て完成した「ご利用開始準備チェックシート」

デザイナー的なスマートバンクのここが推し!は

倉光:スマートバンクのvalueの中に入っている「Think N1」について、N1の理解を具体的にしたり、深める活動にUXリサーチャーが最も貢献していると思います。

誰もがプロダクトを通してユーザーの生活を変えていけると信じていけるし、新しく入ってきた人たちも会社のカルチャーを理解して、N1に向き合う姿勢を作っていくのがうまくできているんじゃないかなって外からお手伝いしていて思いますね。

最後に

ここまで倉光さんと振り返ってきましたが、ジュニアカードはまだまだスタート地点に立ったばかり。

今冬にリリースし、2023年中に機能拡充をした上で月額課金制での提供を考えています。 親子の生活に根付いたサービスになるよう、引き続きリサーチを進めながら開発・改善をしていきます。

ユーザーさんと対話しながら開発を進めていく仲間も募集しています。

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少しでも気になった方はぜひお話させてください✨

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