こんにちはスマートバンクでCTOをしております@yutadayoです。2/10に YAPC::Hiroshima 2024 が開催され、スマートバンクではイベントスポンサーをさせていただきました。
そして、今回もイベントへのスポンサーを通して様々なコミュニティイベントや広報企画を実施してきました。YAPC当日の感想も交えて、今回のスポンサーに関連して行った施策を振り返っていければと思います。
スポンサーの経緯
スマートバンクでは今年もエンジニアが参加するカンファレンスにスポンサーすることを決めておりました。しかし、スポンサーを行うカンファレンスは主にB/43の開発言語として使っているRuby関連のカンファレンスに限定して行う予定だっため、YAPC::Hiroshima 2024にスポンサーを行う予定は当初はありませんでした。
しかし、社内の登壇熱の高まりから、YAPCにプロポーザルを出したいと宣言するメンバーがいたことや @nyanco がYAPCの運営スタッフをしていることもあり、スポンサーを行うことの提案をもらい、急遽追加で予算をとりスポンサーを行う意思決定を行いました。こうやってボトムアップで登壇やスポンサー企画を考えてくれるメンバーがいるのは嬉しい限りですね。
そして、更に嬉しいことに今回 @shohei_mitani @ohbarye の二人が登壇できることになったのもあり、本格的にスポンサー企画を進めることになりました。
YAPC::Hiroshima 2024 に向けたチーム体制
去年行った Kaigi on Rails 2023 の時もそうでしたが、今回もスポンサーを行うにあたって、しっかりとプロジェクトチームを組み、スポンサーする内容や当日含めた認知施策をどうやっていくかを詰めていきました。
チーム体制は社内でYAPCに最も詳しい @nyancoをリーダーとし、登壇者の @shohei_mitani @ohbarye に加えて当日参加する私含めたエンジニア+3名と、クリエイティブの作成周りでデザイナー2名に協力いただきながら進めていきました。
毎週定例MTGを行いつつ、2023年中はスポンサー内容のプランニングと、広報施策の案出しを行い、2024年に入った後はプレイベントチームと当日企画チームの2チームに分かれて施策を進めてきました。
スポンサー活動の型
前回のカンファレンスから弊社ではスポンサーする際の企画を下記の3段階に分けて何ができるかを考えるようにしています。
- イベント実施前
- イベント当日中
- イベント後
イベント実施前は、主にイベントの告知やイベントに関する関連のコミュニティイベントなどを行い、当日中はブースやスポンサー内容に絡めた企画、イベント後はアフターイベントや振り返りのブログ記事などのコンテンツ作成がメインになります。
ちなみに弊社ではスポンサーを行った際の知見やTipsをドュメント化して、社内で参考にできるようにしています。また、必ず振り返りを行い、虎の巻を更新する形でノウハウを蓄積するようにしています。
スポンサー活動として取り組んだ事の振り返り
今回は工数の兼ね合いもあり、イベント実施前とイベント当日中にフォーカスして施策をすることを決めました。
イベント前
イベント前には2つの企画を実施したので、早速振り返っていきましょう。
YAPC::Hiroshima 2024 非公式予習会
今回はYAPCに初参加のメンバーも多く、いつも参加しているRubyコミュニティとは違う方々の参加が見込まれたため、当日会場で誰とも話せないといった状況にならないようにしようという思いから、予習会を企画し実施しました。こちらは はてな
STORES
さんと合同でイベントを実施させていただき、参加者には今回のYAPC運営の中の人でもある kobaken さんや papix さんもいらっしゃる豪華なイベントになりました。
目論見通り、当日イベント会場で予習会でお会いした人と廊下トークをしたり、予習会ではどうもといった形でお話する機会もあり、開催してとても良かったなと感じています。個人的にはイベントでYAPC を運営している方の熱量を感じれたのが良かったですね。
孤独のCTOグルメ in 広島編
こちらは、前回好評?だったのもあり、今回もグルメマップ企画をやらせていただきました。何気に私の今年の初仕事は広島に出張し、スーツでめちゃくちゃ飯を食うという仕事だったのでした。
当日にお弁当がでたので、あまりグルメマップの活用ができなかったかも?という誤算があったのですが、単なるランチマップを紹介するよりは、少しでも覚えてもらうための努力として企画っぽい形でやろうと、今回も本気で取り組みました。
会場で孤独のCTOグルメの人だと認知してもらえて、声をかけてもらえるようになったのは嬉しかったですね。一方でこの手の企画は内輪感が出過ぎると、拒否反応を起こす方もいると思うので、適切な形で継続していきたいなと思っています。
孤独の CTO グルメ、今回もやると思っていなくて最高 #yapcjapan_yoshu
— Takafumi ONAKA (@onk) 2024年1月23日
イベント当日
椅子スポンサー
今回は椅子スポンサーとして、椅子の裏に貼るチラシにクイズコンテンツを盛り込むことにしました。
単なるクイズではなく、キチンと弊社のサービスを知ってもらいたかったので、こちらも企画のブレストから行い弊社が行なっているカード決済事業と、当日 @ohbarye が話す内容になっている冪等をテーマにしたクイズを行いました。
詳細は是非 #CTOを破産から救おうチャレンジ クイズ at YAPC::Hiroshima 2024 の紹介と解説 - inSmartBank をご覧ください。改めてクイズに参加いただいた皆さんありがとうございました!
わたしが残すことができたCTOの財産は25544円でした
— いたこ (@itkq) 2024年2月10日
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登壇について
当日は @shohei_mitani @ohbarye の2名が登壇し、なんと会場が同じBトラックで時間も連続しての登壇となりました。運営側も意図していなかったとは思いますが、同じ会社のメンバーの発表が続く嬉しい形での発表になりました。
それぞれの発表を簡単に振り返っていきましょう。
B/43 のカード決済の裏側をテーマに、皆さんがカード決済時に加盟店からもらっているレシートの情報がどう印字されているのか?オーソリとクリアリングという2つの決済電文をマッチングするロジックがどうなっているか?といったVisaNetを通した決済の仕組みや処理している情報について解説しています。
登壇者の好きなプロトコルというテーマで Idempotency-Key Header について解説した内容です。HTTPメソッドにおける冪等性をどう担保するのかという前置きからIdempotency-Key Headerの実装と運用をどう行うかといった実践的な内容に触れた登壇内容になっています。
どちらの内容もB/43の決済やAPIリクエスト時の実装を題材にしており、発表中は会場が埋まるぐらい沢山の方に来ていただいて、非常に嬉しかったですね。そして、更に嬉しいことに三谷の発表が今回のベストトーク賞を受賞しました!数あるトークの中から選んでいただき、大変感謝です。
スポンサー総括
当初は予定していなかったYAPCへのスポンサーでしたが、今回も短い準備期間の中で、しっかりとスポンサー企画及び、それに関連した広報施策ができたと思っています。去年から続いて2回目のスポンサー企画だったこと、YAPC の運営メンバーが社内にいたこともあり、プレイベントの準備や当日の運営がスムーズにいったのは良かったポイントですね。個人的には、地元広島でYAPCに登壇したいと今回のスポンサードの口火を切った @shohei_mitani が自らベストトークを受賞する神展開がカッコ良すぎて痺れました。
スポンサーした結果どうだったのか?
今回は三谷の発表がベストトークをいただいたり、登壇者も2名で椅子スポンサーのインパクトもあったためか、懇親会でスマートバンクさんの名前最近見ますといった声をチラホラ聞かせていただく機会がありました。また、YAPC後の感想ブログでも登壇内容について触れてくださった方が多く嬉しい限りです。短期的に成果がでるものではないと理解しているので、継続的に良い技術発信をしていきたいですね。
#yapcjapan の感想ブログのうち、自社関連で言及してもらった記事をピックアップして眺めてる
— ohbarye (@ohbarye) 2024年2月17日
ついでに言及されたワードの出現回数を集計してみたらやはりmitaniさんの"VISA" "カード" "決済"が3割近くの記事で出現していて強かった。"idempotency" "冪等"も善戦! pic.twitter.com/KCVG3675OR
まとめ
YAPC::Hiroshima 2024のスポンサーイベントを総括したまとめをお送りしました。今回も事前予習会や登壇を行うことで、技術コミュニティ自体への貢献と広報活動の両軸でスポンサー活動を行ってきました。
現状のスポンサー活動はまずは当社やサービスについて知っていただけてない状態から知ってもらうをテーマにしているので、認知してもらうための企画に重点を置いており、そこに関しては一定の成果が出せたのではと思っています。
ですが、本質的には認知いただいた中でも、より会社やプロダクト、技術に興味や関心を持ってもらうことが大事だと思っていますので、引き続きカンファレンスへの登壇や、良質な技術発信をセットで行なってコミュニティの盛り上げを通したスポンサー活動を行なっていきたいと思います。
そういった意味では今回はベストトークもいただけたのは弊社事業や技術を面白いと思ってくださった方がいた証でもあり、Fintech関連の技術発信をもっとやっていこうという自信になりました。引き続き、今回のスポンサー活動を糧にして、次のスポンサー活動も力をいれてやっていこうと思います!