スマートバンクは、2024年11月に総額40.8億円のシリーズB資金調達を実施したことを発表しました。
また、直近では「クレジットカード・銀行口座連携機能」や「AIレシート読み取り機能」といった機能を相次いでリリースしています。
「B/43」が目指すのは、考えずとも家計管理ができている世界
今回の資金調達を機に、B/43では今後さらに「家計改善までコミットしていく」ために必要な機能を備えたサービスを目指していくという方針を発表しました。
B/43はすでに多くのユーザーに日々利用されており、プロダクトとしてほぼ完成している、という印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし実際にいま実装されているのは、B/43が目指す世界のまだほんの一部。
そこでこの記事では、B/43の開発の進め方をご紹介しつつ、最近リリースされた機能の開発を担当したPMとEMのお二人に、これからどんなサービスを作っていきたいか、開発のやりがいなどについて教えてもらいました。
Q. お二人は、B/43をどんなサービスにしていきたいと考えていますか?
EM:ohbaryeさん) 『お金の課題を全部解決できるサービス』にしていきたいです。
現状B/43を使うことで、自分自身もかなり夫婦の家計管理が改善したのを実感できています。
一方で、それ以外にもまだ解決できていないお金の課題は様々。個人的には、資産管理なども将来的にB/43に寄せていけたらいいなと考えています。
PM:jouさん) 単なる『家計管理アプリ』ではなく、『やりたいことを実現するためのアプリ』にしていきたいです。
家計管理自体をやりたくてやっている人は少なく、必要に駆られてやっている人も多いと思います。 その中で、現状は家計管理に工数がかかりすぎて、やりたいことを考える余裕がない…という人のために、家計管理は考えなくてもできている状態を、B/43を通じて作ってあげたいと考えています。
そんなサービスの将来像を見据える二人が、実際にどのようにプロダクト開発を進めているのか、10月に発表した新機能「クレジットカード・銀行口座連携機能」を例に、企画段階から実装までの流れをご紹介します。
開発全体の流れ
① 取り組むテーマを決めて、既存サービスで解決されていない課題を探る
>主な担当ポジション:PM、UXリサーチャー
最初に「家計管理」という大枠を決めて、人々がどんなプロセス・方法で家計管理をしているか、どんな時に家計管理のニーズが高まるかを調べます。
その中で、「家計管理」においてB/43で解決すべき課題を洗い出していきます。
② とにかく早い段階で触れる状態のプロトタイプを作る
>主な担当ポジション:プロダクトデザイナー
>オブザーバー:PM、エンジニア
取り組むべき課題が見えてきたら、具体的にどういう体験にすれば解決できるかを考えます。
デザイナーを中心にモックを作りつつ、エンジニアも入って、システム的にどうすれば実現しやすいかを考えながら体験設計を行います。
またこの段階から、一般ユーザー向けにコンセプトテストを行います。
ユーザーにとってより良いものを作るために、「正しいのは初見の人」という認識を持って、使いづらい部分や本当に解決したいポイントなど、率直にフィードバックを受け止める文化があります。
ちなみにユーザーへのインタビューは、開発メンバーのみでなく、社内で誰でも挙手制で参加ができます。 プロトタイプの段階から、さまざまな職種の人を巻き込みながら作っていくのが、スマートバンクの開発の特徴です。
③ 要件定義:PMとエンジニアを中心に、体験と技術のバランスをふまえて決定
>主な担当ポジション:PM、エンジニア
プロトタイピング、ユーザーテストを通じて、実際に開発する機能の要件定義を行います。
体験上の仕様をPMが考え、それをシステム的にどのように実装できるか、技術的なハードルとのバランスをエンジニアが考えて、すり合わせながら仕様を決めていきます。
④ 実装・テスト
>主な担当ポジション:エンジニア
要件がある程度固まったら決まったら実際の開発に進みます。
エンジニア中心に開発を進め、ある程度触れる状態になったら、社内で実際に使ってもらいながら、そのフィードバックをもとにより良い形に仕上げていきます。
技術面では、できるだけ今までのシステムに影響を与えにくく調和させる設計をしつつ、将来に開発される機能の選択肢を狭めないように作る、というところにこだわっています。
今作っている機能だけでなく、今後こんなものを作るだろう、そのときにも開発しやすいように、といった先読みもできる限りしながら開発を進めています。
こうした長期的な目線での開発には、今年4月に『ミッションチーム制』という組織体制に変わったことが奏功しているようです。(詳しくは後述します)
⑤リリース🎉
開発が終わるといよいよリリースです!
実際にユーザーに利用され、SNS上などで思っていた通りの反応をしてくれていた時はとても嬉しく、リリース直後はSNSでいいねをして回っているそうです。
⑥おまけ:エンジニアが推したい!UIのこだわりポイント
B/43アプリで支出グラフを操作したとき、いつ何にお金を使っていたかがパッと分かるようになっているのが、EM ohbaryeさんの推しポイントです。
ぜひお手元のアプリで確認してみてください。
ちなみにこれは、リリース前に社内ユーザビリティテストで挙がった「この日になぜ支出が急に増えたか」をパッと分かるようにしてほしい、という声を聞いて実現した機能。
裏側では複雑なデータを処理しつつ、ユーザー向けにはシンプルに欲しいものを出す、というのがB/43のプロダクト開発の難しさであり面白さでもあります。
チーム・組織について:ミッションチーム制とは
今年4月から、開発組織を今までの『プロジェクト制』から『ミッションチーム制』に変更したスマートバンク。
プロジェクト制では、次に開発する機能に合わせて必要なメンバーをアサインし、その機能の開発が終わると解散する、という形式をとっていました。
手が空いている人から次の開発プロジェクトに入れるため、リソース効率を最大化できるという利点はありましたが、作った後にチームが解散するため、運用面がフォローしづらく、ナレッジを溜めにくい、各メンバーが関わる領域の長期的な目線を持ちにくいという課題も。
そこで今回ミッションチーム制に変更し、開発チームのメンバーを固定化。基本的に同じメンバーで、様々な機能の開発を続けていく形式をとりました。
それによって、現在開発している機能と、今後開発するであろう機能の繋がりを考えながら設計を考えたり、以前の開発の経緯や経験がチームに蓄積されているため、スムーズに運用できるようになったそうです。
プロダクトマネージャー&エンジニア、積極採用中!
最後にインタビューを受けてくれたお二人から、B/43での仕事に興味を持ってくださった方へのメッセージをお届けします!
PM:jouさん) スマートバンクが挑むのは、身近で誰しもが避けて通れないにも関わらず、実はうまくできている人が非常に少ない、「お金の悩み」という未解決問題です。
そもそも「お金の管理」をしたいという人はおらず、よりよい人生を歩みたい、直近であれをやりたい買いたいと思った時に、安心しながらそれが実現できるようにお金を工面する必要があるから、仕方なしにお金の管理をするのだと思っています。
従来はお金の管理をしようと思うと、紙の家計簿を買ったり、家計簿アプリを眺めながら、自分で頑張って勉強して、記録して、考えて、やりくりをしなければなりませんでした。
しかし、キャッシュレス化が進み決済手段がデジタルになったいま、Fintech や AI の力によって、ずっと楽に、楽しく、お任せでお金の管理ができる未来を作れる可能性が見えつつあります。
身近でありながら深遠なお金にまつわるユーザー行動やニーズを丁寧に紐解き、デザインやテクノロジーの力で、誰もがそれを使わずにはいられない、新しいお金の管理のスタンダードになるプロダクトを一緒に作る仲間をお待ちしています!
EM:ohbaryeさん) スマートバンクの扱うFintech(金融)領域は、システム全体で堅牢性を求められるため、エンジニアとしてもアーキテクチャや設計、細部のコードに至るまで学ぶことが多く、総合的な知識・スキルを磨くことができます。
入社してからも法律や技術など金融領域の知識を学ぶ体制、フォローがしっかりしているため、普通のWeb開発とは一味違う、新しい分野の開発にチャレンジしたい人にはとてもおすすめできる環境です。
スマートバンクには優秀なエンジニアが揃っていますが、スタートアップとして事業を勝たせるための多くの挑戦を並列で行っていくにはまだまだ足りていない状況です。みなさんのご応募を心よりお待ちしています!
気になった方は、ohbaryeさんの入社エントリーや在籍3年記念エントリーもあわせてお読みください。
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