こんにちは!スマートバンクでUXリサーチャーをしているHarokaです。
入社後、この書き出しで記事を書き続けて2年半が経とうとしています。
スマートバンクには、16番目の社員として入社しました。
2022年5月、Research Conferenceに登壇したのをきっかけに、スマートバンクのリサーチ活動を多くの方に知っていただくことになりました。
スタートアップで、UXリサーチャーという職種で募集するのは、スマートバンクらしい意思が感じられます。
CXOのtakejune sanと初めてゆっくりお話ししたのは、竹芝のカフェでした。
2021年のある秋の日、B/43のUIのFigmaファイルを見せてもらいながら、事業の話をお聞きしました。お会計に立つカップルの様子を見て、「どんな風に支払っているのかな、って見ちゃうんですよね。」と一言。
話をゆるやかに終え、takejune sanは静かに、カップルの会話を聞き、お会計の様子を見ていました。事業と生活が一体となって、関心ごととなっている様子を目の当たりにし、内なるクリエイティビティと融合させたら、きっと面白い物ができるんだろうなと思いました。
その後、業務委託というかたちでshota sanと一緒に新規事業のリサーチを進めました。金融の調査領域では素人同然な私の拙い調査結果を、とても興味深く、リアクションも大きく、たくさんの質問とともに聞いてくれました。小さな発見でも、毎回伝えるのが楽しみになるくらい。
「この経営陣なら、ユーザー視点を大事にしながら事業に変えていってくれる」
そんな期待と確信をもって、スマートバンクの仲間になりました。
当時の私は、shota sanとtakejune sanが主に推し進めてきたユーザー調査の部分を担うとともに、文化として大事にしてきたユーザーと対話しながら事業をつくっていく環境整備が自身の責務だと考えました。
とはいえ、何から進めていいかわからず、事業理解も組織理解も浅いため、設計も甘かったと振り返っています。入社して初めてユーザビリティテストを組んだ時、なんだかしっくり来ないし、自分がモデレーターとして空回っている感じがするなと少し落ち込みました。
1回目の実査が終わった時、PMのmoret sanがやってきてフィードバックしてくれた言葉が今でも心に残っています。
「ちょっとリサーチの進め方について話しましょう。僕の好きなユーザビリティテストの進め方っていうのは…」
スマートバンクのチームの状況もまだ把握しきれていない時に、私の進め方を「それはそれでいい。でも、こうするともっといい」と尊重してフィードバックをくれました。
数ある言葉の中で「好きな進め方」って表現してくれたこと、新入社員にはどれだけ心強かったか。
スマートバンクのやり方に従って欲しいわけではない、新しく入ってきてくれたメンバーのこれまでの経験を踏まえ、より良いものがあるならば一緒によくしていきたい。
入社当時感じた姿勢は、在籍している今でも、チーム全員が大事にしている価値観だと感じています。
もう一つ。moret sanに助けられた話があります。
ある案件で、リサーチの進め方に抜けがあり、追加調査をすることになりました。専門職として情けない、申し訳ない気持ちでいっぱいで、同じ過ちをしないようにしたいと心臓をバクバクさせながら相談しました。そうしたらこんな風に言ってくれました。
「できないこと、苦手なことがあるのは悪いことじゃないと思います。そのために、チームがある。それがチームで働く良さだと思う。」
今でもこの言葉をお守りにしていますし、リサーチ活動を一緒に進めよう、苦手なところを補いながら、それぞれの職能を活かしたリサーチ進行にしようと思う大きな転機となりました。
自分が不完全だからこそ、大きなことを成し遂げたいときにチームだと早く辿り着ける、そんな想いを大事に、あらゆる職能が企画段階から関わってリサーチプロジェクトを行う”伴走型リサーチ(*1)”が生まれました。
振り返ると、moret sanに限らず、思いやりに溢れたメンバーに恵まれてきた気がします。
スマートバンクのメンバーは、自社サービスのユーザーであることが多く、事業やプロダクトに対して率直なフィードバックをしあいます。でも、愛があるというか、想像力があるというか、事業を良くするために知恵を出し合っているような感覚があります。
メンバーといえば、2024年4月、UXリサーチチームにもう1人UXリサーチャーが増えました。
データ取得の一助としてユーザーインタビューをしていた時代から、ユーザー数が増えて行動ログからも分析できるようになり、より事業成長にヒットするリサーチができるチームに成長しなければというタイミングです。
SmartBank Research Culture Bookや私のブログをお読みいただいた方の中には「すでに環境が整っているのでやることがないのでは」と感じられる方がいらっしゃるかもしれません。
でも、全然そんなことはなく、頭の中で未来の事業・組織状態をずっとシミュレーションし、その時どうUXリサーチャーが振る舞えばいいかを必死に考えています。
だからこそ、高い職能スキルを持つ人というより、一緒に未来を考え、わからないながらもトライして学んでいくメンバーを探していました。
私と一緒の色じゃなくていい、むしろ違う方がいい。
チームになることで、もっと大きなチャレンジができる。
不確実性しかなく不安で暗い道のりでも、二人ならきっと乗り越えられると信じさせてくれる——でも、maaya sanから見たらどうかな。「スマートバンクのメンバー、強すぎて恐れ多い、私に入る隙あるのかな」って不安を打ち明けてくれていました。
入ってみて半年、どんな風に見えていますか。
✉️ Harokaさん、入社前は超人の大縄跳びに飛び込むような感覚でした。 「足引っ掛けたらどうしよう」と…笑
実際はそんなこと心配する必要は無くて。行き詰まった時は「チームとしてどうしたら良いか」と建設的に考えていただけたり、自身でも「次はこうしていけばいいんじゃないか」と前向きに捉えられたり。
あと、Harokaさんのこれまで築いてきたものが大きすぎて、なんとか私も役に立たなきゃって焦っていたんです。でも、「maaya sanの色が加わったらスマートバンクがもっと強くなれる。背伸びしなくてもいいよ」って言ってもらえて、どの色でも受け止めてもらえるんだと思いました。「自分の色を濃くしていこう」って今は思っています。
リサーチチームであれば、Harokaさんが赤い炎で、私が青い炎。
双方の灯り方を活かして、事業の温度を上げていきたいです。
maaya sanは、入社してから、他の職種メンバーへのインタビュー記事を連載するなど、組織を強くする活動に積極的に取り組んでくれています。
どのメンバーも身近な隣人の生活を少し一歩進められるよう、それぞれの職能を活かし、知恵を出し合って進めているスマートバンクの良さが出ているインタビューです。
maaya sanの丁寧な進行、寄り添った眼差しの、良い色が光っているように思います。
いろんな色があるからこそ、組織がもっと強くなるし、これまでにない大胆な一歩を踏み出せると信じています。
ファウンダーにとっては、2回目の起業。今度こそ勝ちに行きたい。
新しい色に出会い、スマートバンクらしい歩みが踏み出せるよう願ってやみません。
*1)活動内容は、Research Culture Book、拙書『UXリサーチの活かし方 ユーザーの声を意思決定につなげるためにできること』(翔泳社)にも掲載されているので、スマートバンクのリサーチについて知りたい方はぜひご覧ください。
あなたもチームに色を加えてみませんか?🤝 smartbank.co.jp