こんにちは!4月に入り、スマートバンクが協賛している国際カンファレンス『try! Swift Tokyo』の開催も目前に迫ってきました。
今回は、そんなtry! Swift Tokyoに登壇予定のエンジニア、rocknameさんにインタビューしました。
エンジニアとしてのキャリアや、スマートバンクでの働き方・やりがい、これから挑戦したいことなどお聞きしました。
岩名勇輝 / Yuki Iwana @_rockname 2018年4月に株式会社MIXIへ新卒として入社。家族アルバムみてねのiOS / Androidアプリの開発およびRuby on Railsによるバックエンドの開発に携わる。2022年4月に株式会社スマートバンクへジョインし、家計簿アプリB/43のiOS / Androidアプリの開発・運用を担当している。
エンジニアとしての原点 ― MIXIからスマートバンクへ
ー新卒でMIXIに入社されていますが、元々エンジニア志望だったのですか?
はい、iOSエンジニア志望で入社しました。学生時代からゲームやアプリの開発に取り組んでいて、ユーザーとの接点となる体験をつくることが元々好きだったんですよね。
そうした背景もあり、株式会社MIXIでtoC向けサービスである「家族アルバム みてね」の開発に新卒から携われたのは非常に恵まれていたと思います。 iOSアプリ開発を中心に、AndroidやRuby on Railsによるバックエンドの開発まで経験させてもらい、新卒から支えてくれた「みてね」のメンバーには今でも本当に感謝しています。
ーなるほど、toCサービスのエンジニアとしてキャリアをスタートされたのですね。その後、スマートバンクに入社されたきっかけは何だったのでしょうか?
CTOの雄太さんからスカウトをいただいたのがきっかけです。そこで初めて「B/43(現: ワンバンク)」というサービスを知り、カジュアル面談で話を聞く中で、サービスへの共感と、何より開発に関わる人たちの魅力に惹かれました。「このチームで開発してみたい」と感じ、選考に進むことを決めました。
▼2022年当初の入社エントリはこちらnote.com
ー2022年スマートバンク入社後は、どんな役割を担ってきましたか?
家計管理チームで、ジュニアカードやサブスクリプションなどの家計管理機能の開発を担当してきました。 実は自分が入社する前はアプリエンジニアが1人しかおらず、自分は2人目だったんですよね。ただ、1人目のnakamuuuさんがとにかく優秀で、アプリの設計が明瞭だったり、ドキュメントがしっかり整備されていたこともあり、スムーズにキャッチアップできたのを覚えています。なんで1人しかいなかったのにこんなにドキュメントコメントやPRのdescriptionを丁寧に書けているんだ…と良い意味で戦慄しましたね笑
おかげで入社1ヶ月ほどで、ホーム画面のリニューアルという比較的大きなプロジェクトにもすぐに取り組むことができました。 振り返るとこの辺りは1人目のアプリエンジニアであるnakamuuuさんが意識的に新しいメンバーにも重要な部分を積極的に任せる文化を醸成してくれていて、それが組織のスケールに大きく貢献しているように感じますね。
▼1人目のアプリエンジニア nakamuuuさんの記事はこちら blog.smartbank.co.jp
ー特に印象に残っているプロジェクトはありますか?
特に印象に残っているのは、AIレシート読み取り機能の開発ですね。 この機能、実は社内で行われたハッカソン的な取り組みの中で自分が開発したプロトタイプが素案となっていたりしまして。 明確に技術の力で新しい体験を創出できたと実感できたプロジェクトでもあり、めちゃめちゃテンションが上がりましたね。
もちろんプロトタイプのままでは世に出せないのでそこからブラッシュアップして行く必要があるのですが、そういったチームを巻き込みながらリリースに向けてより良い価値へ研ぎ澄ましていく過程を含めて、これまでの開発人生の中で一番楽しかったかもしれません。
ースマートバンクの開発における特徴やこだわりはありますか?
特徴はなんといっても全員が本気で良いものを作ろうとする熱量の高さでしょうか。 スマートバンクではThink N1というバリューが定義されているのですが、N1のユーザーの意見をインタビュー等を通じて拾い上げながら、いかにより良い価値を創出できるかというところに全員が全力で取り組んでいて、自分含めてそこにはこだわりを持って臨んでいます。
▼参考記事:Think N1シートについて blog.smartbank.co.jp
また、アプリ開発にフォーカスするなら、「正しさ」よりも「わかりやすさ」や「シンプルさ」を重視するというスタンスが根付いているところはとても気に入っています。 初見のエンジニアでも理解しやすいコードを書くために多少の冗長さを許容することもあります。早すぎる抽象化にならないような考え方を持ちながら、すぐに元に戻せそうならどんどん新しいことも試す姿勢も備えられていて、この辺りのバランス感がほんとに丁度良いなぁと思います。 こうした思想をベースに、例えばSwiftUIでは「Single Source of Truth」を実現するために状態の集約を行いながら、Stateful / Stateless なViewを明確に分離する設計を採用しています。
▼参考記事:SwiftUIでSingle Source of Truthを達成するための実装方針 blog.smartbank.co.jp
ースマートバンクで働くやりがいや面白さはどんな点ですか?
前の回答とやや被りますが、全員がプロダクト志向で「どうすればもっと良い家計管理体験を提供できるか」を日々議論しながら開発に取り組める環境が非常にやりがいがあるなぁと思います。 家計管理ってほんとに人によって向き合い方が異なる領域で、例えば自分はスプレッドシートに老後までのキャッシュフロー表を年単位で管理してたりしますし、その一方で「家計簿なんていらない!」と豪語するメンバーもいたりします笑 そういうさまざまな要求を持つユーザーに対して画一的では無い体験を一つのアプリからどう提供していくかというチャレンジがあり、アプリエンジニアにもより複雑な状態管理の設計スキルが求められるようになってきました。
また、プロダクト志向でありながら技術に対する感度も高いメンバーが揃っていて、エンジニアとして刺激的な環境でもあるように思いますね。 弊社のモバイルアプリチームでは週に1回気になる技術ブログをみんなで読んで感想戦をする会があるのですが、さまざまな視点で意見を交換できて、スマートバンクで自分が特に好きなミーティングのうちの1つです。
ー今後チャレンジしていきたいことを教えてください。
プロダクト・組織ともにスケールしていく中で、これまでは問題なく成立していた部分が気づけば課題となってくるフェーズに入ります。
生成AIの台頭という背景もあり、まずは生成AIを活用した開発生産性の向上に取り組んでいきたいですね。 生成AIにプロジェクトに適したコードを書いてもらうためにはコーディングルールなどある程度整えていく必要があります。 これは暗黙知を形式知に変換していく作業が強制されるため、組織がスケールする上でも有効なアプローチでもあると捉えていますね。 弊社ではすでにDevinにコードを書かせたり、AI Editorを試す動きは随所で始めているのですが、より加速させていきたいなと思っています。
また、より中長期的な目線に立って、言語・プラットフォームに対する専門性を活かしたスケーラブルな開発基盤の構築にも取り組んでいきたいです。 アプリの起動時間やビルド時間など、プロダクトの成長に応じてじわじわ劣化していくような部分に対して、ことが起きる前に先んじて手を打てるように立ち回っていきたいですね。
ー最後に、スマートバンクでの開発に興味を持っている方に向けたメッセージをお願いします!
先月、サービスローンチからずっと背負ってきたB/43という名前をワンバンクへ変更するというリリースがありました。 本気で新しい価値を創りにいくという僕らの覚悟でもあります。 スマートバンクだからこそできる挑戦であり、そこには技術の力で大きく貢献できるチャンスがたくさんあります。 今がほんとに面白い時期なので、もし迷われていたらぜひ一度カジュアル面談などでもお話ししましょう!
rocknameさんは、来週行われる国際カンファレンス『try! Swift Tokyo』にも登壇予定です。ぜひご注目ください!
【try! Swift Tokyo登壇情報】
・日時:4月11日 Day3 14:25〜
・タイトル:『Unlock the Potential of Swift Code Generation』Swiftコード生成の可能性を解き放て
・登壇者からのひとこと: Swiftにおけるコード生成のアプローチと可能性についてお話しする予定です。UberやSquareといった海外のテック企業では、コード生成によって大量のボイラープレートを削減しており、アプリをスケールさせていくうえでコード生成は非常に有効なアプローチだと考えています。今回の発表では、その可能性を少しでも多くの方に感じていただければと思っています!
タイムテーブルが公開されてる👀https://t.co/RK0oJjfcud
— ロクネム (@_rockname) March 31, 2025
try! Swift Tokyo 2025で "Unlock the Potential of Swift Code Generation" というトークをさせていただきます!#tryswift pic.twitter.com/tVh63XYBmD
あとがき
今回は、2025年のtry! Swift Tokyoに登壇するエンジニア rocknameさんの深掘りインタビューをさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
プロダクト・組織が新しいフェーズに突入する中での挑戦ややりがいを感じていただけたのではないかと思います。
スマートバンクでは、技術に対する感度が高く、さまざまなバックグラウンドを持つエンジニアとともに大いに成長・活躍できる環境が整っています。
この記事を読んで、少しでも興味を持ってくださった方がいらっしゃれば、お気軽にカジュアル面談にお越しください!