こんにちは。2023/1/16(火)に「あすけん×B/43|ユーザーの生活に染み込むプロダクトの作り方」と題して、イベントを開催いたしました。200名を超える方々に応募いただき、ありがとうございました!
今回のイベントでは、あすけんとB/43(ビーヨンサン)それぞれのプロダクトマネージャーから、ユーザーの生活で習慣化されるプロダクトの作り方や工夫についてお話させていただきました。 当日お答え切れなかったご質問もあったので、今日はイベントのアーカイブ動画の公開と、追加のQ&Aをご紹介します!
イベント開催のきっかけ
GooglePlayベストアプリ2022に選ばれた食事管理アプリ「あすけん」と家計簿プリカ「B/43」。 人々の生活を改善していくサービスとして、共通点を探りながらお話してみたいとお声がけし、今回のイベント開催が決まりました!
イベント内容について
あすけんとB/43のプロダクト作りの共通点とは?
今回は、あすけん伊藤さんとスマートバンク森口のプロダクトマネージャー2人へ、 スマートバンクCXOのtakejuneがモデレーターとなって話を聞いていきました。主なテーマはこちら。
- どういった進め方でプロダクト開発をしていますか?
- ユーザーの生活を改善するプロダクト作りで大事にしている価値観
- ユーザーのライフステージが変化する中でどのように向き合っていますか?
- これからのプロダクトの展望を教えてください
他にも、ユーザーの生活の習慣化をするために、最初の1ヶ月をどう回してもらうか? 新機能をどうやって作るか?など当日寄せられた質問にもお答えしました。 それぞれのプロダクトがどんなこだわりを持ってユーザーに価値を届けているかが伝わってくる内容になったのではないかと思います!
アーカイブ動画の公開
あすけん×B/43の対談内容は下記YouTubeにて公開いたしました! 当日ご都合が合わなかった方も、ぜひ動画でご視聴いただけると嬉しいです。
当日参加してくださった方々の声
参加者の方々が #あすけんB43 で感想をつぶやいてくださったので、 一部抜粋してご紹介します。(ご参加ありがとうございました!)
「ユーザーからすると記録なんてしなくて済むのが一番いい」
— Yokota Nana / デザインアドボケート (@nanaynyorai) 2023年1月17日
分かってらっしゃる…
#あすけんB43
アプリの使い始めでユーザーに目標設定してもらうことで継続率に良い影響を与える#あすけんB43
— minto🍀|Designer (@minto_design) 2023年1月17日
一等地には一等地にあって当然だよね、という機能を置く。逆に一等地に置くならば誰もが使って価値ある機能なるよう価値を磨いていく。 #あすけんB43
— トーカイリン (@to__kairin) 2023年1月17日
『記録』自体はユーザーの本来の目的ではなくその先の『健康』『収支の把握』だったりが真のニーズなので記録しなくて済むのが実際は1番、という話本当にそう〜...と思いながら聞いていました🙏#あすけんB43https://t.co/oDVFD2raqa
— ハヤシリネ🦭 (@HAYASHIRINE) 2023年1月17日
イベントで拾いきれなかったQ&Aへ回答しました
当日お答えしきれなかったQ&Aについて、あすけん伊藤さん、スマートバンク森口よりコメントを公開させていただきます。 ぜひ、参考になさっていただけると嬉しいです。
Q1.PMFテストはどうやって実施していますか?
[あすけん]
市場調査を定期的に行っており、NPSの定点モニタリングを行うようにしています。
また、毎月一定数のお客様に対して、複数の観点で満足度を伺うアンケートを実施しています。月毎に実施した施策と満足度の推移を比較し、総体的にプロダクトが良い方向に向かっているかを確認しています。
大規模な機能をリリースする際は、限られた人数のお客様にモニター会員としてご協力いただき、重点的にアンケートやインタビューを実施することもあります。
[B/43]
ユーザーさんに「このプロダクトがなくなったらどう思いますか?」というアンケートを行い、「とても残念」と回答する方の割合をひとつの基準としています。またインタビューや各種VOCももちろん参考にしています。「PMFをどう測るか?」は話題に上がりがちなテーマではありますが、私(CXO takejune)の個人的な経験則から言うと、したときにハッキリ分かるのがPMFなので、確信が得られていないということはまだPMFしていないと思うのが良いと思います。
Q2.あすけんさんに質問です!ユーザーの属性によって作るペルソナも変わりそうですが、そこをどう決めているのか気になりました。
[あすけん]
食事管理をする際にどういうことが気になるかどうか?によってセグメントを分けています。例えば妊婦さん向けのコースを作る際は、妊娠中と授乳中では不安に思う事柄も異なりますし、栄養学的にもアドバイスする内容が変わってくるため、それぞれに対してリサーチを行い別々のペルソナを立てるようにしました。
Q3.仕様書はどのように作っていますか?Figmaなどのデザインをそのまま仕様にしているか、仕様書として別途作られていますでしょうか。
[あすけん]
PRDはNotionで管理しつつ、画面に関連する挙動や仕様は、Sketchデータに直接書き込む形で作成しています。その他補足が必要であれば、適宜Google Slidesにて資料作成を行うことが多いです。
[B/43]
PRDに「満たすべき要件や制約」「画面上の挙動」それぞれについてのセクションを設けています。
スマートバンクではFigmaをデザインツールとしてだけでなく、仕様書としても利用しています。ユーザーのアクションごとに画面遷移を作成して、条件に応じた要素の出し分けを含め、画面上の挙動についてはFigmaで完結するようにしています。
また、Figmaとは別のセクションとして要件や制約など見た目では分かりにくい要素についてのドキュメントを作成しています。こうしたドキュメントは条件分岐や細かな条件などを記載することも多いので表などを作り、読み手に分かりやすく表現するようにしています。
Q4.プロトタイプをどのくらいの精度で作り込みますか?作る際はFigma等のデザインツールを使用してますか?
[あすけん]
プロトタイプはAdobe XDやSketchにて作成することが多いです。デザイナーが作成することもありますし、PdMが作成することもあります。
作り込みの精度は場合によって異なります。大抵は、社内でのブレストに持ち込むような時は低精度でスピーディーに、社外のお客様にユーザーテストをする際は画面遷移まで含めた高精度なものを作成します。
私個人としては、iPadのアプリ「GoodNotes 5」でスケッチを手描きし、画面共有でメンバーと議論、その場で修正したものをSlackで共有するワークフローが非常に便利だと感じています。
[B/43]
プロダクトマネージャーとデザイナーが協働してFigma上でプロトタイプを行っています。スマートバンクではFigmaにB/43のデザインシステムが用意されており、デザインを本職としないプロダクトマネージャーでも最低限のデザイン品質を保ちつつプロトタイプを実施できています。
プロトタイプの初稿についてはデザイナーもしくはプロダクトマネージャーが主導して作成することが多いですが、下記の通りいろいろなケースがあります。
- プロダクトマネージャー主導で作成
- デザイナー主導で作成
- プロダクトマネージャーとデザイナーが協働で作成
- エンジニア等その他のメンバーが主導で作成
また、プロトタイプの手前のフェーズにおいてはアイデアの発散のために手元のノートなどにラフ描きでUIの検討を行うこともあります。
Q5.プロダクトの機能評価はどの程度の期間見て判断されていますか?
[あすけん]
おおよそ2週間程度で判断することが多いです。特にA/Bテストを実施している場合は、統計的な有意差を確保した上でレポートにまとめる為、そのぐらいの期間を確保するようにしています。
[B/43]
定性的にはユーザビリティテストなどを通じて機能の評価をリリース前に実施します。
定量的には、データを収集するために機能やユーザーのボリュームによって判断に必要な時間が変わってくるのでそれらに応じて判断します。短ければ1,2週間以内に判断して変更を加えることもあります。
Q6.プロダクトビジョンの浸透のために、取り組んでいることを知りたいです。
[あすけん]
プロダクトビジョンの策定や、それに基づいたアイデアのブレストに、なるべく多くの開発メンバーに関わってもらうようにしました。年度初めの方針共有会でも、全社に対してプロダクトビジョンを交えたメッセージングを行っています。また、私個人が努力していることとして、日々の打ち合わせでも「この機能はプロダクトビジョンのこの部分に資するよね」ということを意識的に発言するようにしています。
[B/43]
直近までプロダクトマネージャーが1名かつ開発に関わるメンバーの数も少なかったのですが、今ではプロダクトマネージャーが3名体制となり、複数のプロジェクトが並行するようになってきました。
プロダクトビジョンの浸透についてはまだ良いやり方を見つけられていませんがメンバーが増えた今後、重要になると思うのでこれからの課題として良いやり方を模索予定です。
以上となります。 たくさんのご質問ありがとうございました!少しでも気づきにつながっていれば嬉しいです。
最後に
私たちスマートバンクとしても、あすけんさんのプロダクト作りのこだわりやプロセスを知ることができて、とても良い機会となりました。それぞれの組織に興味を持っていただけたらと思いますし、「あすけん」と「B/43」それぞれのプロダクトのことも、より好きになっていただけたら嬉しいなと思っています。
これからもいろいろなプロダクトともコラボをしながら知見や試行錯誤を発信していけたらと思っています。
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両社カジュアル面談も行っているので、ぜひお気軽にお声がけください🙌 改めまして今回イベントにご参加いただいた皆様ありがとうございました!